演奏会を聴きにいってきました。ミューザ川崎でサントゥ・マティアス・ロウヴァリ指揮、フィルハーモニアの公演、三浦文彰ショスタコーヴィッチのヴァイオリンコンツェルト1番、辻井伸行チャイコフスキーのピアノコンツェルト、そしてシベリウス交響曲5番でした。
とっても盛りだくさんでしたが、最初のショスタコーヴィッチが一番印象に残っています。MaSoniはいつの頃からかショスタコーヴィッチがなぜがお気に入りです。気が狂いそうな曲しかないのになぜだろうとずっと思っていましたが、今回の公演でそれがよくわかりました。
それは、楽しいからです。気が狂いそうな不協和音の連続なのに聴いているとワクワクしちゃうんです。まずは第1楽章でいきなりスローなバイオリンを中心とした静かな狂気がホールを支配します。第2楽章に入ると徐々に賑やかになり、やがて来るぞ来るぞと思っていると(曲を知っているからかもしれませんが)予想通り狂気が爆発しますが、そのテンポの良さがノリの良さになってなぜか心地いいのです。第3楽章は途中から長いカデンツァになりバイオリンの技巧と静かに荒れている狂気が走り始め第4楽章につながってテンポ良く爆発して曲が終わる。気がつくと心地よくない不協和音なのにオーケストラあちこちからはじけてくるリズム感に心だけでなく身体もワクワクしてしまっている自分に気づいています。終わった直後の感想は「あー楽しかった」でした。KohNoもAKも楽しかったと言っていました。特にAKはCDで聴いているとすごく嫌がるのに今回は超楽しそうです。後で同じ曲をCDで聴いてみましたがあのノリはありません。ショスタコーヴィッチの曲はホールで生で聴かないといけないのかもしれません。
思えばフィラデルフィアで友人に誘われていった初めてホールに聴きにいった曲もショスタコーヴィッチのバイオリンコンツェルト1番でした。あの時はただ曲に圧倒されていましたが、もしかするとその時にショスタコーヴィッチが脳裏にすり込まれたのかも。
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