2009年11月1日日曜日

組み替えトウモロコシ

 今日の新聞に大手飲料メーカーの材料に組み替えトウモロコシが使われているが表示されていないという記事が載っていた。別に新聞はそれを直接非難しているわけではないが、なんとなく「組み替え食品=危険」、「だから表示しないのは不当」というニュアンスを感じさせる。そもそも、このことを記事にするだけで組み替え食品に対する敵意を感じる。でも本当に遺伝子組み換え食品は悪なのか?
 確かに食の安全は大事だが、遺伝子組み換え食品に対する科学的な議論は新聞では見たことが無い。新しい手法である遺伝子組み換えという言葉に対する嫌悪と不安という感情論だけで常に議論されている。絶対安全を宣言することはまず不可能だが、従来の品種改良(ランダムな遺伝子変異で何がどうなっているのか開発者もわからない)や農薬大量使用よりはるかに安全であろうと思われるのだが、そしておそらく事実そうであるからして欧米では認可されているのだと思うのだが、メディアは検証しない。そもそも従来の品種改良については、安全性の検証が先だって市場に商品が出ているとは思えないのだが、そのことを問題にしたメディアがあるだろうか。
 日本人は常に感情論が先立ち、気持ち悪いから嫌だという理由だけで安全の検証さえされていないのは問題だし、感情論だけあおり科学的議論をしようともしないメディアに関して言えばバカの極限とも言える。その昔、狂牛病でも「アメリカ産牛肉を食べて狂牛病になる確率より牛肉を買いに行き交通事故で死亡する確率の方が高い」という発言があったが、確かに感情的には反発を呼ぶ表現だが、数字的には正しい。(狂牛病のリスクはそのくらい低いと言うことを言いたかったんだろうと思う。)感情論に走らず、絶対を求めすぎるのも危険だということを認識し、科学的な冷静な議論をして欲しいと思うが、煽るのが好きな日本のメディアには期待できそうもない。

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